学資保険について

今回は学資保険についてお話したいと思います。

学資保険は、その名の通り学資金を貯蓄するための保険。
学資保険に加入すると、子どもが入学するタイミングで祝い金を受けたり、
大学入学前などに満期金を受けとって受験に備えるという目的のために
親が契約者で子供にかけるものです。

多くの人が200万~400万が十数年かけて大学受験の年齢で満期になるように加入していますが
私立や医学系を既に考えているご家庭だと11年・12年(中学2年・3年)で満期が来るように加入するケースもあります。
ただ、その場合ですと支払う期間も短いので満期時の返戻率(払ったものに対してもらえるお金の割合)が悪いことが考えられるので、気をつけましょう。

満期のお金のもらう時のイメージは
例えば子供が0歳から17歳(高校2年生)まで毎月積み立てていく場合
17歳になって満期を迎えると100万円を受け取り
高校受験や入学金に備えるのです。
その後2年3年4年と学年が上がると同時に
50~100万を毎年受け取るというのが大体の学資保険の特徴でしょう。

学資保険には、①貯蓄型と②補償型があり、オススメなのは①の貯蓄型です。

①貯蓄型・・・特約がほとんどついていないシンプルなもの。返戻率は高い。

②補償型・・・子どもが入院した時の医療費など、補償特約がついたもので、返戻率が低い。元本割れしているケースが多い。

学資保険と言えば返戻率が重要視されますが、次のような特徴があります。

1.返戻率が高い。
返戻率とは、支払った保険料に対して受け取る保険金総額をパーセンテージで表したもの。
返戻率110%の学資保険に加入して、保険金200万円支払うと、受取総額は220万円になります。

支払った額よりも、受け取る額が多くなるのが学資保険の特徴でしたが、
2017年4月から各保険会社の保険料が値上げされたため、ほとんどの学資保険の返戻率は下がっています。

しかし、それでも高いもので返戻率105%、場合によっては110%を超えることもあります。

2.貯蓄性が高い
1度加入したら、なかなか引き落とすことができません。途中で積立金を引き落としたり、解約してしまったりすると返戻率が大きく下がってしまうからです。

そのため確実に、積立金に手をつけることなく、お金を貯めることができます。

3.払込免除特約がある
学資保険の魅力に、払込免除特約があります。払込免除特約とは、契約者が事故などで亡くなられた場合、その後の保険料の支払いが不要になる保障のことです。

保険料の支払いは不要になり、子どもは満期金を予定通り受けることができます。


現代は保険の代理店が沢山ありますので、
いざ代理店に行って学資保険を案内してもらおとすると終身保険をオススメされるケースも増えています。

なぜかというと学資保険よりも契約者にとっては使い勝手もよく、
保険料も学資保険とさほど変わらないことが多いからです。

そもそも終身保険とは、保険の契約者(親)が死亡または高度の障害を抱えてしまった場合、
家族へ死亡保険金が支払われる保険であり、家族が生涯、保障を受けられる保険です。

終身保険と聞くと、契約者が保険料を生涯、支払い続けるイメージが湧いてきますが、
満期を早い時期に設定しつつ、一生保障を受けることもできます。
一般的に学資保険の代わりに終身保険を利用する場合、
保険料の支払いを学費が必要になる時期(入学時など)までに払い終わるように支払期間を設定する場合が多いです。

終身保険の場合、多くは契約者も被保険者も親というケースが多いです。
子供が亡くなるよりも親が亡くなる場合のほうが生活へのダメージが大きいですし、
月々の保険料も学資保険とさほど変わらず加入できます。
しかも満期が来た後も使う必要がなければ、据え置きすることができ、
更に返戻率を高めることができるのです。

仮に大学費用に使わなかった場合、満期金を受け取らず据え置きして
子供が結婚する時、孫が生まれた時、もしくは自分の年金補填としても使える可能性が広がり
使う用途を広げたい場合には終身保険は適していると思います。

ただ、途中解約による元本割れ(学資保険より返戻率が低い)ケースが多いので
途中で解約するかもしれないと思う方は学資保険が有利でしょう。

そもそも途中で解約するかもしれないのであれば、
契約しない方が一番元本割れはしないのですが…

純粋に教育資金の積立のみを考えているのであれば、
学資保険の中でも返戻率が高いものを選ぶのがおすすめです。
一方、教育資金以外の使い道も考えていて、満期になっても解約しないのであれば、
終身保険の方が満期を過ぎるほど返戻率も上がっていき、保障も続くためお得です。

どちらの保険を選べばいいのかわからなくなったときは、
なぜ加入しようと思ったのか、その目的を再確認しながら慎重に選んでみてください。